「肝試し」

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さっそく中に入る。一応怖いのでドアは閉めておくことにした。俺は大便器の辺りや天井辺りを一通りスマホに収めた。もう十分写し終えることができたので俺は満足して後ろのドアの方に目を向けた。 ……え? 俺は驚きを隠せなかった。さっきまでなかったはずの貼り紙が、なぜが内側に貼られている。しかも貼り紙に書かれている内容が先ほどと違う。そこには 「左を向け ドアは開けるな」 と書かれている。この時俺はあの貼り紙に書かれていた内容が初めて分かったような気がした。俺はその貼り紙の通りドアを開けずに首を左に向けた。 すると次には 「右を向け」 と書かれている。俺はその通り右を向いた。 この流れで俺は貼り紙の通り 「上を向け」 「下を向け」 「前を向け」 「後ろを向け」 と貼り紙に書かれている通りの方向を向いていった。 そして次の命令には絶対に従ってはいけない。もし俺が最初に見た貼り紙に書かれていることが正しければ、次の命令は「7」回目。7回目の言うことは絶対に信じてはいけない……。そう思ったのだ。 そして俺は6回目の命令の通り、後ろを振り向いた。書かれていた内容は…… 「今あなたの後ろに霊がいます」 ひいぃ……!! あまりの恐ろしさに俺はまともに悲鳴も上げられなかった。仮にもしこれが本当だとすれば、今ドアの後ろに……。 いや、大丈夫。あの貼り紙の言葉を信じるんだ。この命令は嘘なんだ。俺は後ろを振り向きドアを開けるのだった……。 後日、山奥のトイレで謎の変死体が発見された
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