2人が本棚に入れています
本棚に追加
検索してみたら①
○良太勉強部屋(夜)
良太がノートパソコンをにらんでいる。
良モノローグ「その夜、僕は塾での義経とクジラの伝説が気になって(義経、鯨、屋島)のキーワードで検索してみた」
幾つかの記事が画面に浮かび、良太がマウスをクリックする。
良「なんだこれ」
パソコン画面アップ。ブログ記事が映る(クジラ好きホスト義経と屋島ちゃん)というタイトル下には、ホスト風イケメン男と12才の女の子がクジラの背中で仲良く昼寝しているほのぼのイラスト。
劇中劇開始。
○マンションの一室(夜)
義経が、読書している。屋島が、部屋の入り口で緊張した顔で立っている。
屋「義経君、来週さあ、授業参観あるんだよ」
義「ああ」
屋島がベッドに腰かける。
屋「ああ、じゃないよ。来てくれるよね」
義「行って大丈夫かな?」
屋「どういうこと」
義「俺金髪だよ。24の若造だよ」
屋「義経君以外、私のお父さんはいないんだよ、自信もって」
義「へーい、なるべく堅気に見える格好でいくよ」
咳き込む屋島。
義「最近、あったかーのに、咳出る。 ケホケホ」
義「気温が変わりやすいから、気を付けろや」
屋「義経君、優しい」
義「親として、当然だろ」
屋「ママが交通事故で死んだ時、義経君さっさとママの貯金持って逃げると思ってた」
義「まあ最初はそのつもりだったけど」
屋「鬼、悪魔、フビライハン!」
義「探しても、貯金が見つかんなかった」
屋「げ、それが理由か」
屋島は飽きれ顔。
義「まあ、そんなとこ」
屋「私が見捨てるには、可愛すぎたとか言えないの」
義「三回指名くれたらな」
屋「この腐れホストめ」
最初のコメントを投稿しよう!