2章

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 七瀬がそんな事を考えていると3課に将隆が顔をだす。 「おはようございます」 「おはようございます」 「おはようございます」 「……」  将隆の挨拶に一臣や田宮が返したのに対し、七瀬は返す事は無かった。不思議に思った一臣が七瀬の方を見てみるとふてくされた様な顔をして将隆を見ていた。この時、一臣は初めて気づく。将隆と七瀬は付き合っていると。ある意味納得したのだが、逆にでは何故という疑問にもぶつかり訳が解らなくなっていた。 ――――やっぱり、こうなるか。 ――――さて、どうしたら良いのやら  こうなると七瀬は頑固だからな。どうやって突破口を開いたら良いものやら。僕はこの時心底困り果てていた。色々考えた結果、意を決して奥にある応接室に呼び出し話す事に決めた僕は七瀬に声をかける。 「七瀬さん、ちょっといいかな」 「……はい、何でしょうかぁ」 「奥で大事な話があるんだけど」 「……」  無視する七瀬。すると田宮が痴話げんかはよそでやれと言わんばかりの咳ばらいをして七瀬を促す。流石に七瀬もそれに気付き言葉を返した。 「はい、解りましたぁ。では応接室に行きましょうかぁ」  とは言ったものの不機嫌そうな七瀬。
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