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――――例えるなら、春の心地良い陽だまりの様な娘だな。
「では、総務部に案内しますねぇ。こちらになりますぅ」
七瀬はそう言うと、意気揚々と一臣を案内し奥へと入って行った。と、は言うものの総務部は受付の隣にあり直ぐに辿り着いた。
「こちらになりまぁす」
何故か得意げな七瀬。
――――この娘、ちょっと面白いかも
そう思いながら辺りを見渡すと、大きな机の前に普通の机が向かい合わせで4つ並びパーテーションを隔てる形で同じような配置がもう2つあり、手前から上に総務1課、総務2課、総務3課と看板がぶら下げてあった。
「私たちは3課なので一番奥になりまぁす」
促されるがまま七瀬の後に続き歩く一臣。暫くすると3課に辿り着き、席に案内される。一臣が辺りを見渡すと課長席には誰もおらず、隣が七瀬でその正面が、黒髪ショートヘアーのショートヘアー。丸顔で二重の狐目をした中肉中背。年の頃は40歳くらいと思われる男性が居り、そのとなりは空席だった。
「係長ぉ、こちらが今日から配属になる近衛さんですぅ」
「初めまして。係長の田宮健司です。よろしくお願いします」
「近衛一臣です。こちらこそよろしくお願いします」
一臣は挨拶を交わしたところで席に着き、正面を見据えるとASAS《アーサス》のデスクトップパソコンが置かれ、27インチのモニターがあり、その前にキーボードとマウスがあった。一臣が一通り確認した所を見計らって七瀬が話し掛ける。
「では、お仕事なんですけどぉ……」
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