2章

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「何故、その事をあんたが知っているんだ」  眉間の皺を寄せたまま話す一臣。 「それは昨日も言った通り、麗奈の幼馴染だからだよ」 ――――そういや昨日幼馴染って言ってたな。 ――――それは分かった。問題は何故出向させられたかだ。 「それは、解った。それが何で俺の出向に繋がるんだ」 「それは、もし同じ会社にいて、それを知ったら近衛さん田口竜也をやっちゃうでしょ。そうならないように僕が裏に手を回してここに出向して貰ったんだよ。」 ――――確かに、本当に殺しはしないが半殺しはしてたかもな。 ――――しかし、麗奈の為とは言えここ迄するのか……。 ――――それに、どうやって手を回せるんだ。そんな権力ないだろ。  等と思考を巡らせていた一臣だが一番気になることを将隆に尋ねる 「どうやって手を回せたんだ。北川電子の総務課長にできる芸当じゃないよな」 一臣が怪訝な表情を見せる。 「その理由なんだけど、これだよ」  将隆はそう言うと名刺を一臣に手渡す。それを見た一臣は驚愕していた。 ――――そういう事か。それなら話が解る。
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