3章

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 この後将隆と麗奈はたわいない話をした後メネシスを後にし解散していた。翌日、会社に出社し午前中の仕事を終え昼休みをしている一臣の所に将隆がやって来て話し掛ける 「麗奈から聞いたんだけど麗奈とやり直すんだって」 「はい、もう一度最初からやり直したいと思いまして」 「それでいいと思うよ」 「そうですかね」 「いやー、しかし一臣さんにあった借りが返せて本当に良かった」 一臣を見て満面の笑みを浮べる将隆。 「課長の言う借りって何ですか。全然心あたりが無いんですが」  一臣は怪訝そうな表情を見せて首を傾げる。 「一臣さんは忘れたかも入れないが高校生時代に一度助けられてるんですよ」 「高校時代にですか」  ピンとこない様子の一臣。 「うん、高校時代に。近衛さんが矢崎高校商業科で孤狼て呼ばれてた時の事だけど」 ――――商科で孤狼って呼ばれたのを知っているって事は……。 ――――課長も……。 「えっ、もしかして課長も矢崎高校だったんですか」 驚いた表情を見せ訊ねる一臣。
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