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店内に入るとカランカランとドアベルが鳴り店主の優子さんが出迎えてくれた。
「あらっ、麗奈さんお久し振りね。暫く見えなかったから心配してたのよ」
「心配させちゃって済みません。色々ありまして」
優子さんの言葉に麗奈は一臣を見てばつが悪そうに答える。
「そうだったんだ。今日はゆっくりして行ってね」
それを察した優子さんは気を使いそう言葉を掛けるとバックヤードに消えていった。その中で一臣たちは店の一番奥まで進み4人掛けの席に向かい合って座ると取り敢えずキリマンジャロを2つ注文した。
「本当に久しぶりね。ここに来るのは」
麗奈はそう言いうと辺りを見て懐かしそうにしていた。
「俺はこの間来たからあれだけど懐かしいだろ」
「本当に懐かしいね。ところで一臣は一人で来てたの」
一臣の言葉に麗奈が女の勘とでもいうのだろうか。違和感を感じたのかは解らないが訊ねる。
「この間会社の同僚と来たんだよ」
――――あれっ、ちょっとまずいかも。
――――余計な事を言ったか。
一臣はそう言葉を返しながらそんな事を思っていた。
「同僚って女の人」
疑いの視線を一臣に送りつつ訊ねる麗奈。
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