4章

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2人は暫く珈琲を楽しんだ後、パスタを頼み昼食を済ませるとプランタンを後にしていた。 ――――海には行ったし、プランタンで昼食は済ませた。 ――――粗方今日の予定は済ませたけどどうしたものか……。 思慮を巡らせ一臣が訊ねる。 「この後どうする」 一臣の問いに麗奈が時計を見て答える。 「できれば今すぐって訳じゃないんだけど、この後用事があるから送って貰えると嬉しんだけど」 「そうなんだ。じゃ、家まで送るよ」 そう言うと一臣は麗奈の家に向け車を走らせる。そして、また思慮を巡らせていた。 ――――麗奈の用事に救われたな。 ――――今までの様にホテルなんて訳にもいかないしな。 「一臣どうしたの。眉間に皺が寄ってるけど」  麗奈が眉間に皺をよせ考え込んでいる様子の一臣を見て訊ねる。 「あっ、ごめん。ちょっと考え事してた」  一臣はそう言いながら作り笑いを浮かべた。 「一臣ってそういうとこ解りやすよね」  麗奈が笑みを零しながら話す。
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