4章

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「そうかな。自分じゃ気付かないが」  そう言いながら首を傾げる一臣。   「そうだよ。一臣は考え込むと眉間にんーってなるの」  麗奈はそう言うと眉間に人差し指を当て、んーつとして見せる。 「俺、そんなか」  その様が面白かったのか。一臣は声を出し笑った。 「ふふふっ」  麗奈もつられて笑う。 「しかし、よく見てるな」  感心した様子の一臣。 「そりゃ、好きな人の事はよく見てるわよ」  麗奈が得意げに話す。 「そんなもんかね」 「一臣だってそうでしょ」 「言われて見ればそうだな」 そんな話をしているうち麗奈のマンションの前まで辿り着き一臣は車を停めた。 「着いたよ」 「今日は楽しかったわ。ありがとう」 「俺も楽しかったよ」
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