4章

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「じゃ、また来週ね」 麗奈はそう言うと車を降りマンションに戻って行った。一臣はそれを見送ると車を走らせ帰路へ着き思考を巡らず。 ――――どういう用事があるのかは解らないが取り敢えず良かったな。 ――――正直、間が持たない。どうしたら良いものやら……。  等と思考を巡らせていると家につき一臣は帰宅した後も色々と考えていたが答えは出なかった。日曜日も色々と思考を巡らせたがこれと言うものは出ずそのままの状態で月曜日を迎えていた。そのため、一臣は何処か浮かない様子で車を走らせていた。その状態で会社に着くと3課に向かった。 「おはようございます」 「おはよう」 「おはようございますぅ」 一臣の挨拶に田宮課長と七瀬が答える。七瀬は一臣の異変に気付き目で追っていた。その中で一臣は席に着くとパソコンに向かい仕事を始める。すると、七瀬が話し掛ける。 「あのぉ、一臣さん。どうしたんですかぁ」  そう言いながら心配そうに一臣を見つめる七瀬。 「あ、いや。何でもないですよ」  一臣は悟られまいと平静を装いつつ答える。 「嘘ですぅ。何でもない顔してませんよぉ」  そう言いながら口を尖らす七瀬。 ――――どうやら気付かれているみたいだな。
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