4章

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 不安げに答える麗奈。 「別に近衛さんからそれらしい態度とられたとかないでしょ」 「無いよ。一臣は切なくなるほど優しい」  麗奈はそう言うと優しい笑みを浮べるが、それは何処か愁いを帯びていた。 「それなら気にしちゃ駄目だよ。頑張らなきゃ」 ――――土曜日の一臣の態度考えたら……。 ――――きっと一臣は気付いてる。 「それは解ってるんだけど……」 麗奈はそう言うとまた表情を曇らせた。 ――――より戻しても麗奈は苦しまなきゃならないのか。 ――――僕は何も力になれないのか。 「それでも頑張らなきゃ」  将隆が愁いを帯びた表情で諭す。 「うん。そうだね」  力なく答える麗奈。 ――――そこまでして、一臣さんといるのが幸せなのか。
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