4章

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――――違うなら……。 「ねえ。麗奈は一臣さんといるの幸せでないのかな」 「幸せだよ。切ないほど……」 ――――だよな。なに考えてるんだ。僕は……。 ――――それならば……。 「うん、それなら頑張るしかないよ。色々あるだろうけど好きならそれしか無い」 「なんかごめんね。頼れるの将にいしかいなくて」 「それは良いんだよ。麗奈が幸せになるならさ」 「本当にありがとね。何か元気出てきたよ」  麗奈はそう言うと笑みを浮べる。 「それなら良かったよ。じゃ頑張らなきゃ」  それに笑みを返す将隆。 「そうだね。頑張るね」 「そうだよ。頑張れ」  2人はこの後少し話をした後メネシスを後にして店の前で解散していた。将隆はそこに留まり一人佇み満月を見上げていた。 ――――これで良いんだ。これで……。
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