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「リエル、どうしてあなたがそんな酷いことを……」
ノエラは困惑の表情で涙を流し、リエルに訴えた。
リエルは首を横に振りながら必死に否定する。
「違う! 私じゃないわ、ノエラ。あなたなら信じてくれるでしょ?」
貴族学院時代からの唯一の親友である。
何でも話せて信頼できる彼女なら、きっとリエルの無罪を一緒に主張してくれるだろうと思った。
しかし――。
「リエル、あなたがあたしの親友でも今回ばかりは肩を持つことはできないわ」
リエルは目を見開いて驚く。
味方になってくれるはずのノエラは泣きながらリエルを突き放そうとする。
「だって、あなたは国王陛下を暗殺しようとしたのよ?」
「どうして私がそんな愚かなことをするのよ!」
思わず声を荒らげてしまい、ノエラがびくっと震え上がった。
リエルはハッとして黙り込んだ。
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