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思惑通り燃えてなくなる触手。
触手が燃えて消えた事によって宙に浮いていた身体が地面に落ちるが、今の私にはその痛みですら安心材料にしかならない。
誰も来てないよね?
はだけた制服を正し、私は足早にその場を後にした。
その選択が、後に影響するなどの考えは一切浮かばず、ただただ貞操を守り抜いた事に満足していたのだ。
この選択が間違っていたと、この時の私は気がついていなかった。
ユキノがその場を去り、静寂が訪れた裏庭。
一人の男が興味深そうに呟く。
「へぇ、面白そうな娘だ」
そして、黒色の瞳を細めて笑ったのだった。
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