02.はじめまして、さようなら。

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02.はじめまして、さようなら。

 金髪碧眼のイケメン王子。  絶倫で三日三晩抱き尽くしても足りないという性欲おばけ。  それが私の婚約者――レオン・フォン・アーマルド第一王子――だ。 「なぁ、俺様達婚約者だろ?」 「ですが……」  あぁ、殴りたい。  授業にも慣れてきた夏。  昼休み前の授業が終わった直後のことだ。  私の体操着姿は豊満な体つきを隠せず、盛った性欲おばけに体育倉庫へ押し込まれていた。  マットの上に組み敷かれ、呆れ返るしかない。 「ん」  フェザータッチで太ももを撫で上げられ、ビクリと反応してしまう。  反応を示したのがお気に召したようで、レオンはニヤリと下衆びた笑みを浮かべる。  メインヒーローがしていい顔ではないと思う。 「我が国では処女性は重視されていない事は、お前も知っているだろう?」  シナリオ通りのセリフ。  決められたレールの上を歩くのはまっぴらごめんだ。  この世界で最強は私なのだから、組み行かれても力ずくでどうにかなるはず。 「……の」 「どうした?」 「んの、発情猿がぁぁぁぁあ!!」  叫びながら思い切り股間を蹴り上げる。
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