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青葉の盛り
ふああ、と大きなあくびをする。鏡を見ると寝癖がスゴい。我ながら酷い顔だ。
歯を磨いて顔を洗う。キッチンからじゅうう、という音が聞こえてくる。
「おはようございます」
朝の挨拶をすると、背中を向けながら元気な声を返してくる。
「おはよー」
後ろで束ねた髪が揺れる。こうしていつも僕のために早く起きて、朝ごはんと昼ごはんを作ってくれている。実は天使か女神なのではないかと考えたりする。
「何か言った?」
いや、人の心を読める悪魔なのかも。
そんなことない。毎日、感謝していますとも。
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