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「翠様!!」 「·····お゛ん?」  夢を見ていたのだろう。  目が覚めると綿が目の前にいる。 「·····ジジイは?」 「····え?」  第一声が「ジジイは?」は流石に綿も六つの目が点になるだろう。 「もしかして鬼神様の欠片ですか?」 「うん。ジジイの欠片」  歴代最強の四神であり翠の先祖である鬼神の事を「ジジイ」呼び出来るのは翠だけだろう。 「私達には鬼神様の欠片を見る事は出来ません」  それが出来るのは子孫である翠だけだ。  辺りを見渡しても欠片は何処にも居らず目の前の光景は確かに己が戦った傷跡が残っていた。  きっと己が気絶した所為で呆れて中断して消えたのだろう。 「····一体中で何があったのですか?」  綿に聞かれて翠は鬼神の欠片に修行を手伝って貰っていたと答えた。  欠片と会話し戦うなんて事なんてこれまでの過去に会っただろうか。  綿や絹達蜘蛛の蟲神の許可なくここに侵入するものは全て見えないはずの鬼神【皎月】の欠片によって抹殺されてきた。
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