30人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらくはミヤさんと話せないだろうと思ったわたし達は、まずは神様に挨拶をすることにした。
四人で鈴を鳴らし、二礼二拍手した。
(神様、お元気ですか?赤い糸の出来事、不謹慎ですけど楽しかったです。弟の夏樹の赤い糸もはっきり出ていて嬉しかったです。もし、また何かわたし達に手伝えることがあったら声をかけてください)
ちょっと長くなっちゃったなと思いながら、最後に一礼した。みんなはとっくに終わっていたようで、わたしが終わるのを待っててくれた。
「長かったね。何をお願いしたの?」
「お願いはしてなくて、色々あったけど楽しかったですって伝えた」
「へぇー。お願いしなかったのが由奈らしいわ」
わたし達から少し離れたところにいる有原くんと松嶋くんは、何やらコソコソと話し合っていた。
「・・・あの二人は何の話ししてるんだろう」
「さぁ。でも仲良くなるのはいいことだし、放っておこうと思って」
険しい顔をしてるから、仲良くお話をしてるっていう感じではないけど・・・。
そんな二人を見ていると、絵馬を見ていた花菜から呼ばれる。わたしも並んで見てみると、恋愛関係の縁がほとんどを占めていたが、なかには仕事とのご縁を願う人も混じっていた。
「縁って色々あるんだね。私、恋愛系のことしか思いつかなかった」
「うん。わたしも・・・」
ここでお願いごとを書いたみんなに、ご縁がありますようにと、わたしは願った。
最初のコメントを投稿しよう!