秋祭り当日

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 しばらくはミヤさんと話せないだろうと思ったわたし達は、まずは神様に挨拶をすることにした。  四人で鈴を鳴らし、二礼二拍手した。 (神様、お元気ですか?赤い糸の出来事、不謹慎ですけど楽しかったです。弟の夏樹の赤い糸もはっきり出ていて嬉しかったです。もし、また何かわたし達に手伝えることがあったら声をかけてください)  ちょっと長くなっちゃったなと思いながら、最後に一礼した。みんなはとっくに終わっていたようで、わたしが終わるのを待っててくれた。 「長かったね。何をお願いしたの?」 「お願いはしてなくて、色々あったけど楽しかったですって伝えた」 「へぇー。お願いしなかったのが由奈らしいわ」  わたし達から少し離れたところにいる有原くんと松嶋くんは、何やらコソコソと話し合っていた。 「・・・あの二人は何の話ししてるんだろう」 「さぁ。でも仲良くなるのはいいことだし、放っておこうと思って」  険しい顔をしてるから、仲良くお話をしてるっていう感じではないけど・・・。  そんな二人を見ていると、絵馬を見ていた花菜から呼ばれる。わたしも並んで見てみると、恋愛関係の縁がほとんどを占めていたが、なかには仕事とのご縁を願う人も混じっていた。 「縁って色々あるんだね。私、恋愛系のことしか思いつかなかった」 「うん。わたしも・・・」  ここでお願いごとを書いたみんなに、ご縁がありますようにと、わたしは願った。
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