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「あっ……」  黒鉄が反り勃つ幼茎を握り込む。誰も触れたことのない若い茎は大きな手のひらにすっぽりと収まった。欲が昂った時に隠れて自分の手で慰めたことはあるが、他人に触られるのがこんなにも気持ちいいだなんて思ってもいなかった。 「強過ぎたら言え」  もはや声を出すことも出来ずにコクコクと首を縦に振る。黒鉄の手が上下にゆるゆると扱き始めた。腹の奥で煮えていた欲が一気に迫り上がってくる。 「あっ、あぁっ……」 「これならすぐに達せそうだな。蜜が滲み始めた」  そう言われて自身に目を向けると黒鉄の言う通り先端から滲んだ蜜が黒鉄の手を濡らしていた。黒鉄はそれを潤滑油にして眞白の弱いところを的確に責めてくる。 「そこっ、先っぽのところ、グリグリされたら……」 「ここがいいのか?」  雁首に指の輪を引っ掛けるようにして刺激する。その度に腰が勝手に跳ね、黒鉄の手に幼茎を押しつけてしまう。黒鉄の手は雁首を刺激する他にも幹を扱いたり、亀頭を撫でたりとありとあらゆる方法で眞白を愛でた。 「ふぅ……うぅっ」  休む間もなく与えられる快感に耐えきれずに嬌声が漏れる。恥ずかしくなって唇を噛み締めながら耐えているとそれに気付いた黒鉄が唇に触れた。 「あまり唇を噛むと傷になってしまう」 「このような声を聞かれるのが恥ずかしくて」 「俺だってお前の色香に当てられて情けない顔をしているだろう。お互い様だ」 「でも……」 「頼む、聞かせてくれ。お前の可愛い声が聞きたい」  艶やかな低音が眞白の耳をくすぐった。それだけで天に召されるような気分になる。黒鉄の手淫に眞白の本能がどんどんと暴かれていく。あまりの快楽に羞恥心は徐々にぼやけてうやむやになった。 「はぅっ、あぁっ! 黒鉄様っ、もっと……」 「どこをどうすればお前を満たせるのだ?」 「もっと、先っぽを……愛して、ほしいです」 「ここだな?」  亀頭の先端を包むように握り集中的に擦り上げられた。一気に熱が腹の奥から幹へと駆け上っていく。あまりの強烈さに口から涎が垂れているのも気付かずによがる。黒鉄は眞白が乱れる様を欲を隠さずに見つめていた。 「はぁっ、あ、もう、出ちゃうっ」 「我慢せずに出せ。出せばきっと楽になる」  黒鉄はトドメを刺すように先端を扱いた。眞白は身体をビクビクと震わせながら白の飛沫を飛ばした。吐精の脱力感が泥のようにまとわりつく。しかしそれもすぐに熱にかき消された。決して消えることのない欲の炎は再び眞白の中で燃え盛る。 「出しただけではダメか。色香が消えん……」  黒鉄も眞白の熱の対処に困り果てているようだ。だがそれでも今の眞白には黒鉄を頼ることしか出来ない。縋るように抱きつく。しかし黒鉄の匂いを嗅げば嗅ぐほどに身体はどんどんと昂っていく。色香が黒鉄を煽ったのか黒鉄の頬も上気していた。 「俺は戦ばかりに精を出していた。こういう経験がないわけではないが、鬼守と交わったこともない。話は聞いているのだが……」  眞白の汗を拭いながら黒鉄は赤子をあやすような優しい口ぶりで言う。 「どこが一番苦しい? さすがに挿入は出来んが、してやれることならなんでもしよう」  そう言われて眞白は足を大きく開いて秘部を曝け出した。黒鉄はそれを見てゴクリと喉を鳴らす。自分でも驚くくらいに後孔は濡れそぼり、腹の奥は黒鉄を求めて疼いている。 「お腹の奥が熱いのです。グツグツと煮えているような感じがします。一体、どうしたら……」  黒鉄は濡れた後孔に手を伸ばす。触れると黒鉄の指は粘液に濡れた。そのぬめりを使って入口を揉み込むように触れる。やわやわと揉まれた後に、太く節張った指がゆっくりと挿入された。 「うぁぁ……」 「俺の指に夢中でしゃぶりついてくる。溶けてしまいそうに熱い」  指を挿入してしばらく様子を見ているようだったが眞白が感じている姿を見てさらに先に指を進めた。緩やかな抽送を繰り返されるうちに最初は異物感しかなかったのが、快感が湧き上がってきた。肉壁を割り入られるのはもちろん、抜かれるときも背筋を甘い痺れが走る。 「あっ、あぁっ! あんっ、はぁ……」 「ん? ここは……」 「ひぃっ‼︎ あぅぅ!」  黒鉄の指先がナカのある一点を掠めた。その瞬間、後孔がギュッと黒鉄の指を締め付ける。幼茎への手淫とはまた違う大き過ぎる快楽に頭の中を蹂躙された。 「そうか。ここがお前のいいところか」  指先がしつこく眞白の泣きどころを責める。指の腹で撫でるように擦ったかと思えばグッと押し込んでくる。その度に後孔は喜びを表すように黒鉄の指を抱きしめた。 「も、もう、ダメ……黒鉄様っ」  後孔への施しは激しさを増していく。グチュグチュと粘質でいやらしい水音がさらに眞白の快楽を煽った。 「何度か絶頂すれば……お前の熱もきっと冷める。どうか辛抱してくれ」  指で何度も泣きどころを押し込まれ、眞白も限界だった。内腿の筋がピクピクと震え始める。視界が段々と滲んでいき、視界の端でチカチカと何かが瞬く。 「────‼︎」  声にならない叫びを上げて眞白は再び吐精した。眞白が吐き出した白い欲は己の腹や太もも、そして黒鉄の手を汚す。独特の青臭い香りが眞白の鼻をついた。  黒鉄は指をゆっくりと抜く。後孔は離したくないと言わんばかりに黒鉄の指をキュウキュウと抱きしめた。抜かれた指は眞白の愛液に濡れぬらぬらと光っていた。 「気分はどうだ?」  黒鉄は眞白の額に張り付いた前髪を払い除けて顔を覗き込む。しかし眞白は何度も精を吐き出したせいで身体に力が入らず上手く答えることが出来ない。虚な瞳で黒鉄を見上げるのが精一杯だった。焼け焦げてしまうほどの熱は少し収まり、少しだけ正気を取り戻したが、それでもまだ腹の中に熱がこもっている気がする。 「まだ、熱くて……」 「鬼守の誘惑がこれほどまでに強烈だとはな。鬼と鬼守は互いの匂いに強く惹かれ合うという。少し俺は外の風を浴びてこよう。お前が落ち着いた頃にまた戻ってくる」  眞白から身を離れようとするのを眞白は腕にしがみついて引き留めた。それを黒鉄は振り払うことはしなかったが、少し困った顔で眞白を宥める。 「離れたくありません」 「いい子だから言うことを聞いてくれ。このままお前の色香に当てられていては、どうにかなってしまう」  下を見ると黒鉄の棍棒は着物を押し上げその存在を主張していた。 「黒鉄様もお辛そうです」 「これくらい一人で慰められる」  眞白はその隆起に手を伸ばした。そして着物の裾を払い除けると黒鉄の欲が露わになる。黒々とした草原の中央で太い幹が天を仰ぐように上向きに反り立つ。がっしりとした雁首、そして先端からは蜜が滲み着物を濡らしていた。雄の匂いが眞白を誘う。この雄に屈服したいと眞白の本能が望んでいる。 「やめろ。俺はお前を汚したくない」 「どうか……どうかわがままな眞白をお許しください。欲しくて欲しくて堪らないのです」  眞白は黒鉄の棍棒に頬擦りしながら許しを乞う。肌に触れると黒鉄の欲の熱さがよく分かった。黒鉄もそんな眞白の痴態に耐えられなかったのか眞白の白髪をくしゃりと撫で、切羽詰まった声を出す。 「仕方ない……お前のその可愛い手で、俺を慰めてくれ」  黒鉄からの許しを得て、眞白は棍棒を握った。熱く、少し湿ったそれは手のひらからでも拍動が伝わってくるくらいに程に漲っていた。先ほど黒鉄が自分にしてくれたように上下に扱く。眞白の拙い施しでも気持ちいいのか黒鉄は息を詰まらせながら眞白を見下ろす。その目は餌を前にした獣のようなぎらつきだった。 「手のひらが柔らかくて気持ちがいい……すぐに達してしまいそうだ」  その言葉が嬉しくて眞白は夢中になって黒鉄の熱を扱いた。黒鉄が先ほど眞白にしてくれたように、雁首に指を引っ掛けるとピクリと棍棒が反応する。 その正直な反応を頼りに黒鉄のいいところを探った。
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