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 黒鉄の指が帯に触れた。結び目を解くと帯を剥ぎ取り投げ捨てた。中に着ていた長襦袢の紐も取り払うと眞白の肌が露わになる。黒鉄が胸元に触れた。それだけで全身が喜びに湧き立つ。平べったい胸元を手のひらで味わうように撫でた。人に触れられるのがこんなにも気持ちいいなんて思ってもみなかった。 「まるで陶器のようなめらかさだ。ずっと触っていたい」  大きな手のひらから伝わってくる熱が眞白の鼓動を早める。期待が胸から込み上げ、吐息となって漏れた。黒鉄はなおも眞白の胸元を撫で回す。いつの間にか硬さを持った胸の尖りが、触ってほしいと密やかに主張していた。 「うっ、ふぅ……」  吐息に混じって言葉にならない声が漏れる。触れてほしい。だが眞白の期待を煽るかのように黒鉄の指は尖りに触れそうで触れないギリギリのところをなぞった。 「そんな欲そうな目をされては堪らないな」 「あ、うぅ……」 「ここも美味そうにぷっくりと膨れている」  尖りのすぐそばを爪でカリカリと引っ掻く。もどかしい刺激に身を固くする。引っ掻くだけで中心には触れない。もし黒鉄の指が尖りに触れたらどうなってしまうのだろう。 「んっ、黒鉄様……」 「どうした?」 「は、早く、触ってぇ……」  いつまでも肝心なところに触れてくれない黒鉄に痺れを切らし、自らねだってしまった。黒鉄は眞白にねだられるがままに尖りを指で優しく摘んだ。 「ひぅっ!」  散々焦らされていたのをいきなり摘まれ、思わず声が出た。黒鉄の指は鋭敏なソコを優しく指で転がしたり、押しつぶしたりを繰り返し眞白をどんどんと昂らせた。胸への刺激が全身へ伝播していく。眞白は波のように広がる甘い痺れを身を捩りながらやり過ごそうとするが、黒鉄に身体を抑えられて逃げることも出来ない。 「弄れば弄るほどに固くなっていくな。ツンと主張する姿もまた愛らしい」 「あぅ……あっ、ふぅ……」 「これはどうだ?」 「あぅぅ!」  先ほどまで引っ掻いたり指で緩く潰すようにしていたのを少し強めに摘まれた。強すぎる刺激に目の前で花火が弾ける。黒鉄は何度も、実を潰すようにキュッキュと摘み上げた。その度に身体がひくつき、口から涎を垂らしながら悦びに震えた。 「う、はぁん……、あっ」 「少し強過ぎたか?」  胸元に視線を落とすと尖りは強く摘まれたせいか赤みを帯びて先ほどよりもぷっくりと膨れていた。黒鉄も興奮で我を忘れていたのが正気に戻り、慌てて摘んでいたのをやめて労わるように尖りを撫でる。しかしそれすらも刺激となって眞白の熱を煽った。 「だ、大丈夫です……それより……」 「ん?」 「もっと、可愛がって下さい」  快感が羞恥を薙ぎ倒す。今はただ黒鉄からの施しが欲しくて仕方がない。息を荒げながら続きを求めると黒鉄は嬉しそうに微笑んだ。 「そんな物欲しそうに見つめなくても、お前がいらないと言うまで続けるぞ」  黒鉄の指が離れる。てっきり更に指で愛してくれると思っていたのにと、少し不満気な顔をしてしまった。それを気にせず黒鉄は眞白を膝の上に乗せると胸元に顔を近づけてそのまま尖りへと口づけた。 「あっ……!」  柔らかな唇が尖りに触れる。指とはまた違う感触に眞白な黒鉄の頭を抱き抱えながら悶えた。音を立てて尖りに何度も口付けた後、今度は舌でベロリと舐め上げた。 「うぅっ、はぅ……あっ、あぁんっ!」  お気に入りの飴を味わうように眞白の尖りを執拗に舐める。熱くぬめる舌が尖りを捏ねるように舐め上げたかと思えば、今度は赤子が乳を吸うようにちゅうちゅうと吸い付く。その度に眞白は黒鉄の頭にしがみついた。整えられた黒髪が乱れる。黒鉄はそれを気にすることもなく、眞白の尖りを夢中になって味わった。 「あぁ……あっ、うぅ」  黒鉄は一通り吸って満足したのか胸元から唇を離した。吸い尽くされた尖りは熟したようにぷっくりと膨らみ、黒鉄の唾液で濡れてぬらぬらと光る。 「舐められるのがそんなに好きか。なら、ここを舐めたらどうなるだろうな」  黒鉄の手が今度は下腹部に伸びる。知らぬ間に幼茎が硬さを持ち、緩やかな兆しを見せていた。まだ悦びを知らない幼茎は綺麗な肌色をしており、先端にいくにつれて白桃色に色づいている。先端は先ほどの愛撫で蜜を滲ませ、下着に付着し染みを作った。 「胸の愛撫だけでこんな濡れているのか」 「ご、ごめんなさい……」  少しの愛撫でこんなにも反応してしまう自分がはしたなく思えてしまった。居た堪れずに目を伏せると黒鉄が眞白の顎に手を添えて上を向かせた。 「構わない。むしろ愛しくて仕方ないぞ」  眞白の唇に口付けた後、ペロリと唇を舐めた。そして脇腹の線をなぞるように這わせるとどんどんと欲の中心を目指して降っていく。鼠蹊部を指でなぞられ、期待に幼茎が蜜を滲ませた。百華の島での手淫の快楽を思い出し、自然と腰が揺れる。 「そんな急かすな。夜はまだ明けない。じっくりと時間をかけてお前を味わいたいのだ」  鼠蹊部をなぞっていた指が小ぶりな陰嚢にたどり着く。包むように握ると柔い手つきで揉み込んだ。 「ふぐりも汗ばんでいて吸い付くようだな」 「うっ、ふぅ……あぅ、あっ」 「このまま触り続けていたいが、あまりいじめても可哀想だ」  陰嚢が解放され、いよいよ幼茎を握り込まれた。それだけで陰嚢に詰まっていた精が迫り上がって溢れてしまいそうだ。 「うっ、そこ……だめぇ……」 「こんなに濡れているのに?」  鈴口から溢れ出た蜜が黒鉄の手を濡らす。その手でゆるゆると扱かれ、絶頂まで駆け足で登る。ぬちゅぬちゅといやらしい水音で耳からも責められる。愛液の匂いが鼻を掠める。黒鉄も余裕なさげに息を荒げていた。五感全てを犯されてしまえばもう逃げ道はない。 「あぅぅ……もう、だめぇ……」  ピクピクと内腿の筋がピクピクと痙攣し始める。絶頂までもうすぐだ。視界が白く霞む。達することしか考えられない。 「待て、そんな急ぐな」  吐精までもう少し、そんなところで黒鉄の手がぴたりと止まった。突然止んだ愛撫に鈴口は物足りなさそうにピクピクと蠢く。 「な、なんでぇ……」 「お前の大事な部分をもっと味わいたい」  黒鉄の膝から下ろされてそのまま押し倒された。そして足を大きく開かれる。足を閉じようとしても黒鉄がそれを許さなかった。 「こんなはしたない姿……いけません」 「お前の恥ずかしい姿も見せてほしい」  そう言われてしまったら閉じるわけにもいかない。足を広げたまま目を閉じた。見なくても濡れそぼった幼茎を凝視されているのが分かった。 「ひぁっ⁉︎」  突然、幼茎が生暖かい感覚に包まれる。慌てて下を向くと黒鉄が幼茎を口に含んでいるのが見えた、 「な、なりません! 黒鉄様! そんなところを口に含んでは!」  眞白の静止を無視して黒鉄はじゅるりと音を立てて眞白の蜜を吸う。そして唇を窄めて竿を扱き上げられた。勝手に腰が浮いてしまう。自ら熱を押しつける様子は卑しくねだるようで恥ずかしかった。 「んぅっ、ふぅ……だめ、溶けちゃう……」  足がガクガクと震え始めた。どうにか力を抜こうにも勝手に力んでしまう。上がってくる熱をやり過ごすなんて眞白には出来ない。 「うぅ、出るっ! 出ちゃうっ……! 黒鉄様、どうか離して下さいっ!」  解放を懇願しても黒鉄は貪るのをやめない。必死に歯を食いしばり堪える。だが黒鉄の舌に成す術もなく、眞白は黒鉄の口内に欲を解き放った。 「あぁっ‼︎」  白濁を解き放つと一気に脱力感が襲ってくる。ぐったりと横たわったままでいると、黒鉄は口で受け止めた白濁を手のひらに吐き出した。ドロリと濃い白濁に眞白は思わず目を逸らした。 「こんなにも沢山出たぞ」 「申し訳ありません……黒鉄様のお口を汚してしまいました」 「構わない。お陰でお前の味を知ることが出来た」  手を拭いながら嬉しそうに口元を緩ませる姿を直視出来ずに目を伏せると黒鉄の下腹部に目がいった。そこは着物越しからでも分かるくらいに膨張していた。黒鉄がしてくれたように、眞白も黒鉄を愛したい。 「眞白にも、黒鉄様を愛させて下さい」  遠回しのおねだりに黒鉄は少し困ったような顔をした。眞白は身を起こすと前のめり気味で黒鉄に迫る。 「眞白も黒鉄様に悦んでいただきたいのですが……」 「お前はそんなことしなくていい」 「何故ですか? 私は黒鉄様を愛しています。愛した人の全てを愛したい……そう思うのが普通でしょう?」 「お前は一度言い出したら聞かないからな。分かった。俺のをその可愛い手と口で慰めてくれ」  黒鉄は自分で帯を解くと前を寛げた。露わになった棍棒は今にもはち切れんばかりに膨らみ、先走りを滲ませぬらぬらと光っていた。握り込むと欲に満ちたそれは熱く、雄の香りが立ち上って眞白の鼻腔を掠めた。 「こうですか?」  さっき黒鉄がやってくれたのを真似て棍棒を扱き上げる。気持ちがいいのか更に粘液が滲み、扱く度にグチュグチュと卑猥な音が響く。 「ああ、上手だ」  黒鉄は息を詰まらせながらも眞白の頭を撫でた。余計に嬉しくなって今度は顔を埋める。パクリと咥えてみるが、大きすぎて先端を咥えるので精一杯だった。
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