27. 設計図

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 受付で渡された封筒は、予想していたよりずいぶん小さいものだった。  ビルを出て、すぐになかを確かめると、日に焼けたポラロイドが数枚、入っている。  よくよく見ると、どうも、設計図とやらを隠れて撮ったもののようだった。  なんでそう思ったかというと、角度がまっすぐじゃないし、手前には瓶の蓋部分が写りこんでいたりして、とてもきちんと準備して撮ったようには見えないからだ。  しかもそんな調子だから、設計図じたいも全体図が入っているものは一枚もなく、それぞれを組み合わせて見ないと全貌がわからないようになっている。 (これじゃ、いったん家に持ち帰って組み合わせてみないと)  まるでパズルだ。  でもまあ、資料というのはそういうもの、とも思う。  気になるのは入手先だったけど、これはまあ、あとで堀田さんに確かめればいいだろう。  今はとにかく、内容を確かめることを優先することにした。 (あーあ、ごめんなさい)  ここで気づいて、心のなかで誰にともなく謝る。  好奇心にまんまと囚われてしまった自分に、呆れてしまったのだ。
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