7. 鳥の名前の少女

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 そんな事情を説明しながら、土谷さんは冷蔵庫からお菓子を取り出した。  手元を覗き込むと、クリームブリュレだ。 「もしかして、手作りですか」 「そうよ。あなたのぶんもあるから、あとでこっちで一緒に食べましょう。雲雀ちゃんは今日のところ、あなたと一緒にお茶を飲もうなんて言い出さなそうだから」 (たしかに)  土谷さんは、冷蔵庫からさらにミルクを出して、トレイに載せた。  それに蓋代わりに、全体にゆるく布をかぶせる。それも綺麗なキルトでできていた。 「さ、戻りましょうか。お茶はあっちのキッチンに道具が揃ってるから。あなたもできるように、淹れ方、教えておくわ」 「ありがとうございます」  あの機嫌の悪い少女と自分だけで相対するのは気が重かったので、こうやって土谷さんが介入してくれるのは、本当にありがたい。
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