第七章 私を覚えていない彼

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不思議なことに手の震えは起きなくなった彼を悩ます頭痛も・・・ 私と出会う前の記憶が彼の中に存在していた。 彼はそれからバリバリと仕事を熟し、ホストクラブの売り上げも上がった。 彼はホストクラブのリニューアルを計画し実行に移した。 リニューアルオープンを二ヶ月後に控えたある日彼は入り口や店内に飾る花をチョイスすべくパソコンを開いた。 その頃私はフラワーショップの店長を任されており、売り上げをアップさせようとお店のホームページを開設していた。 このことが二人の運命を大きく変える。 彼はパソコンを開き検索をかける。 私のフラワーショップのホームページに目が止まる、彼はメッセージを送ってきた。 『はじめまして、ホストクラブの経営をしています麻生凌と申します、この度店のリニューアルを致しまして、オープンに向けて店内と入り口の花をお願いしたくご連絡いたしました、リニューアルオープンは二ヶ月後を予定しております、お引き受け頂けますでしょうか?』 私はメッセージを読んで固まった、麻生凌 彼?それとも同性同名? 彼なら私とわかってメッセージ送ってきたの?そんなわけないよね、この世の中にはフラワーショップなんてたくさんあるのだからわざわざ私に頼まないよね、もうわからないどうしよう。
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