第七章 私を覚えていない彼

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どうしよう、彼だったら、でも彼の中では私とのことは過去のことで、現在彼はお客さんで、私はフラワーショップの店長だから、私だけ意識している、きっと・・・ 『来週の月曜日は如何でしょうか、お店がお休みなのでゆっくり時間が取れます』 やだ、ゆっくり時間が取れますなんてまずいよね。 あっどうしよう、もう。 メッセージを打ち直そうと思ったのに送ってしまった、絶対変に思うよ。 『ご連絡ありがとうございます、ゆっくり時間取れるのでしたら食事しながら打ち合わせ如何でしょうか?』 食事?そんなの無理だよ、彼の名前を目にして彼とメッセージのやり取りをしているだけなのに、もうドキドキしているから。 でもマンションよりお店の方がいいかな? 私は既に彼と思い込んでいた、いや思いたかったのかもしれない。 『大丈夫です、ではランチをご一緒にと言うことで何時頃お店の前にいればよろしいですか?』
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