猫の涙

19/39
前へ
/39ページ
次へ
 外に出られたことを知った夏彦さんは喜んだ。 『大きな一歩だね。よく頑張った』  僕はあの体験を夏彦さんに話そうと思った。スマートフォンを持つ手が震え動悸がしたけれど、どうしても今話したかったし話さなければいけないと感じた。  僕は真っ白な液晶をタッチして、文字を打ち込んだ。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加