父さんは日本人であってイギリス人ではない

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「.....」 「.....」 何分、無言の時間が続いただろうか... 川上に押し込まれたあと、しょうやの部屋の玄関で佇んだまま動かない状態が続いていた。 おい川上、悪魔ってのは嘘だから、戻ってきてくれッ、俺、泣きそうッ そう願っても川上は戻って来ないわけで、俺のメンタルが削れていくだけだった。 「.....なぁ」 「ひゃいッ」 沈黙を破ったしょうやの声に俺の声は情けなく裏返った。 俺の返事に驚いたしょうやは目を開いて驚いている。 裏返ったことを恥じるよりも、しょうやが俺と目を合わせてくれた事がとてつもなく嬉しかった。 「こ、声変だけど、風邪でも引いたか...?」 1週間ぶりのしょうやとの会話は、俺の声が裏返ったことがきっかけだったが、俺はしょうやと話せるだけで死ぬほど嬉しかった。 声が裏返っただけで、風邪もクソもないが心配してくれる俺の推しは多分天使だ。 もう正直言って、俺の涙腺は限界だった。 しょうやとの会話をきっかけに、コルクが抜けたように溢れ出る涙。 「は、ぇ?え、ちょっ、藤原!?」 「ぅ"、ぅえ、ごぇんなさっ、めんどぐさい"おとこでごめんなさぃ"ぃ」 こんなの、あのクソ風紀や転校生よりも俺の方が害悪じゃん... 害悪だって自覚はあっても、涙は止まってくれなくて、わんわん泣く俺をどうしたらいいのか分からないのだろう、戸惑うしょうやの姿が視界に写って余計に涙が出た。 「ぅえ"ぇえん"、ごめんなさいぃ"、嫌い"に、ならないでくださぃ"っ」 「きらっ!?おま、俺の事嫌っといてそれは無いだろ!?」 「はぁ!?俺がしょうやを嫌いになるわけないでしょうがッ!? どこソースですか!?クソ風紀かッ!?」 「ソース!?なんのソースだ!? 今日の夜ご飯に使うのか!?俺の部屋には無いぞ!醤油じゃだめか!?」 「あ"ーもうッ!そんなとこも大好きだよッッ!!」 「.........................え?」 「.........................え?」 え?
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