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波打つシーツに揺蕩いながら、縋るように布を掴んだ。
大きな手に胸を揉みしだかれ、激しく息が弾む。
口から漏れる声は甘く切なく響く。肌には薄っすらと汗が浮き上がり、艶やかな生々しさで慶太を誘う。
「沙羅……」
汗に濡れた肌の上を慶太の指先がゆっくりと伝い降りていく。
胸から鳩尾へ、お臍の脇を通り、足の付け根へと移動した。
たまらない感覚に沙羅の腰はヒクりと震える。
「っん……あっ」
薄い茂みのその奥にある花芽を捉えると、愛おし気に撫でられる。淡い快感が全身をかけ巡り、短い声が上がる。
腰が疼いてたまらず、はぁはぁと乱れた息を吐き出した。
「気持ちいい?」
「……ばか」
意地悪な問い掛けに憎まれ口で返す。
すると、お仕置きとばかりに胸の先端を甘噛みされる。
その刺激に沙羅の体は大げさなほど反応してしまう。
「ふぁっ……ぃやっ」
「ん、気持ちよさそうだけど……どこがイヤ?」
胸の先端を舌先で濡らしている慶太が顔を上げた。自然と上目づかいになり、色っぽい。
慶太が触れた部分のすべてが気持ちいい。けれど、そんな事を口にできるはずもなく沙羅は、首をイヤイヤと横に振る。
普段は優しいくせに、こういう時の慶太は意地悪な気がした。
「沙羅、気持ち良くなって……」
そう言って、ピンッと指先で花芽がはじかれる。
反射的に腰が跳ね、「あっ、」と鼻に掛かった声が漏れた。
そして、濡れそぼった場所へ節のある指が入り込み、与えられた快感で粟肌がたつ。
「けい…た……」
沙羅は、ねだるように慶太の名前を呼んだ。
何度も内側の敏感な部分を撫でられ、頭がぼうっと痺れてくる。
でも、もっと慶太が欲しくなり、じれったくなってしまう。
「やっ……。もっと……」
喘ぎ声は、嫌がっているのか、欲しがっているのか、甘くかすれて喜んでいるようにしか聞こえない。
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