31 (レーティング有り)

3/8
1502人が本棚に入れています
本棚に追加
/322ページ
「沙羅……いい?」 「ん……」  しどけなく開いた足の間に慶太が膝をつく、薄い皮膜に覆われたソレをあてがい腰を進めた。 「あっ……ぁぁ」  グッと内壁が擦られ、沙羅は肩で息をする。  確かな質量を受け入れながら、愛されている喜びを感じていた。 「んっ、ぁぁん」    動きに合わせて、喘ぎ声が上がる。  自分のものとは思いたくないほど、乱れた声が恥ずかしくて口元を手で押さえた。  すると、手首を掴まれ、見つめられる。甘い目元を見ただけで、ゾクリと官能が背筋を走り抜けた。   「沙羅……俺を見て」  言われて、薄っすらと開いた沙羅の瞳には、切れ長の目元を歪め、乱れた前髪をゆらしながら、動き続ける慶太が映る。   「けい……た……好き」 「ん、俺も……」  繋がったまま、喘ぎ声を吸い込むように唇を重ねられ、口の中も舌に舐られる。  慶太とのキスを沙羅は好きだと思った。  いつまでも、こうして居たいと思うほどに……。 慶太の熱い情熱が、沙羅をかき乱す。 好きな人と抱き合うのは、幸せ過ぎて、なぜだか怖いような気がした。 この先にある不安は考えないようにして、いまは慶太を感じて居たい。  
/322ページ

最初のコメントを投稿しよう!