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「沙羅……いい?」
「ん……」
しどけなく開いた足の間に慶太が膝をつく、薄い皮膜に覆われたソレをあてがい腰を進めた。
「あっ……ぁぁ」
グッと内壁が擦られ、沙羅は肩で息をする。
確かな質量を受け入れながら、愛されている喜びを感じていた。
「んっ、ぁぁん」
動きに合わせて、喘ぎ声が上がる。
自分のものとは思いたくないほど、乱れた声が恥ずかしくて口元を手で押さえた。
すると、手首を掴まれ、見つめられる。甘い目元を見ただけで、ゾクリと官能が背筋を走り抜けた。
「沙羅……俺を見て」
言われて、薄っすらと開いた沙羅の瞳には、切れ長の目元を歪め、乱れた前髪をゆらしながら、動き続ける慶太が映る。
「けい……た……好き」
「ん、俺も……」
繋がったまま、喘ぎ声を吸い込むように唇を重ねられ、口の中も舌に舐られる。
慶太とのキスを沙羅は好きだと思った。
いつまでも、こうして居たいと思うほどに……。
慶太の熱い情熱が、沙羅をかき乱す。
好きな人と抱き合うのは、幸せ過ぎて、なぜだか怖いような気がした。
この先にある不安は考えないようにして、いまは慶太を感じて居たい。
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