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「ごごご、ごめんなさい! あまりに吸引力がすごすぎて……」
僕はダイ○ンか。
と思わずツッコみそうになり、僕はプッと笑った。
「それを言うなら神楽坂さんだって。強烈だよ?」
「え、臭い? 私、今日臭い?」
「そうじゃなくて、すごくいい匂い発してる」
「そ、そう?」
カアッと嬉しそうに顔を赤らめる。
あまりの可愛さに叫びそうになった。
「森下くんも、今日は一段とすごいわ」
相変わらず褒め言葉なのかなんなのかわからないことを言いながら、彼女はさりげなく僕の右腕に両腕を絡めてきた。
「え?」
「ごめんね、ちょっと歩きづらくて……」
むぎゅっと胸が腕に当たる。
ヤバい、鼻血出そう……。
「い、嫌なら離れるけど……」
「ううん! ううん! とんでもない!」
僕は全力で首をふった。
これが嫌だと言うやつがいたら見てみたい。
神楽坂さんは「よかった」と言いながら嬉しそうに笑った。
ああ、もう!
天使すぎるだろ、その顏!
僕らは腕を絡ませながら花火大会へと向かった。
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