離れ離れになった双子の姉

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私は今担当している業務を引き継いで、1週間後に新しい組織に異動した。 私はさっそく国家機密情報を管理するサーバ周辺のセキュリティ強度を調査したが、大きな問題点は見つからなかった。 これなら、どのようなサイバー攻撃を受けても、何とか持ちこたえることができるだろうと思った。 しかし、ある日事件が起きた。 国家機密情報を管理するサーバ周辺の最も外側のファイヤーウォールが突破されたという警告が発生したのだ。 サーバ周辺のファイヤーウォールは4重構造になっていて、今まで最も外側の1つ目のファイヤーウォールを突破されたことはない。 それほど厳重なセキュリティ対策を施してあるはずだ。 しかし、このファイヤーウォールが突破されてしまった。 私と組織メンバで緊急調査を行ったところ、かろうじて2つ目のファイヤーウォールを突破された形跡はない。 私はこの調子だと残り3つのファイヤーウォールを突破されるのも時間の問題だろうと判断した。 このため私は、4つのファイヤーウォールの内側にあるネットワーク機器をシャットダウンして、物理的に外部との接続を遮断するしかないと判断した。 このことを警視庁の上層部に報告して、緊急事態としてネットワーク機器をシャットダウンする許可を得て実行した。 その後、私はサーバにアクセスしようとしているテロリストを突き止めるため、テロリストがアクセスしてきたサーバの侵入口から不審な侵入者が入ってきた経路を逆にたどりながら経由した企業や大学のサーバコンピュータを経由して、ある組織のサーバコンピュータにたどり着いた。 その組織は、沖縄の西表島にあるらしいことが発覚した。 私はテロリストがアクセスしてきたサーバの侵入口を封鎖し、ネットワーク機器を復旧して通常業務が行える状態になったことを確認した。 警視庁の上層部はテロリストを拘束するために自衛隊と連携して石垣駐屯地から西表島に自衛隊員を派遣した。 私は西表島に派遣された自衛隊員と連絡を取りながら、テロリスト集団が潜んでいると思われる場所を指示した。 そして、5名のテロリストが拘束され、沖縄本島の警察本部に連行された。
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