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翌朝、何時もより、スッキリ目覚めた沙織は、洗顔後、就活スーツに身を纏った。そして一連の騒動の要因となった昨夜買ったストッキングも履いた。
ルーティンの様に、第一印象が良くなる様にと「好感度の上がるメイク」を(口紅以外を)
施した後、朝食を取りに下に下りて行った。
ダイニングに行くと母親が何時もの様に朝食を用意してくれていた。
沙織の好きなオープンサンドウィッチとミルクの朝食だ。 側にはフルーツも添えられていた。
「お母さん、お早う」
「お早う、沙織ちゃん、どう眠れたの?」
「うん、あれから直ぐに寝れたわ、身体の方はもう大丈夫だから、心配しないで」
「そう、なら良いけど……、 お母さん心配だわ、犯人がこの近くに住んでいるかと思うと、おちおちしてられないわ」
「確かにそうだね、頂きます」
と手を合わせてから沙織は食べ始めた。
「今度から防犯ブザーも持つ様にする、お母さん心配掛けてごめんなさい」
「沙織ちゃん、今日も面接なんでしょ帰りは遅くならない?」
「今日は一社だけの面接だからそんなに遅くならないわよ、夕方までには帰るから」
「貴正(兄の名前)が言ったように、遅くなる時は、誰かに迎えを頼むかタクシーで帰って来なさいね」
「うん、分かってるって、気をつけるね」
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