御礼がしたいの

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御礼がしたいの

「一条さん、私……どうしても貴方にお礼がしたかったの。是非とも貴方に何かお礼させてくれないかしら?」 「ええっ?お礼?」 「そう、お礼。何か品物とか?もし、品物じゃ無い方が良いと言うなら、お食事とか奢らせて欲しいのだけれど?」 「いや、お礼なんて要らないし、俺は貰う積もりもないから……」 「貴方はきっとそう言うと思ったけれど、私の気持ちがどうしても済まないから、お願いよ。 貴方が聞き入れてくれなかったなら、私ずっと眠れなくて困ってしまうわ」 「うーん、永島さんがそこまで言うなら、分かった。奢って貰わなくて良いから食事を一緒に行こうか?其れなら、永島さんも気が済むかな?」 「ええ、そうね、じゃぁ、お互いの都合のいい日を擦り合わせましょうね」 「取り敢えず、そう言う事で今日の所はおやすみ、永島さん、夜道を歩く時はくれぐれも油断はしないで気をつけて」 「うん、気をつけるわ、兄からもクドイ位に言われてる。じゃあ、おやすみなさい」
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