第10話「ちぐはぐの街」

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ピエロの青年「地図?地図ならもう既に渡してありますよ」 二条達也「いやっちょっと待ってくれ!!?わかるように説明してくれ。貰ったのはこの紙切れだけだろう?」 ピエロの青年「はぁ(汗)何言ってるんですか?それ!それが地図ですよ」青年は呆れながらそう答えるとその場を立ち去って行った。 二条達也「どういう事だ?これが地図だと?何か仕掛けでもあるのか?」二条はそう呟いて再び紙を見る。道の真ん中に立ち止まって紙を眺めていると…不意に後ろから歩いて来た少年が二条にぶつかった。 ドンッという音がしてその弾みで二条は紙を地面に落とした。そしてその少年は「ごめんなさい」とポツリと呟くと…申し訳なさそうな顔をする。 二条達也「良いよ(笑)気にしなくて良い」二条は不安そうに見つめる少年を気遣って笑顔でそう答えると紙を水溜りから拾って乾かそうとする。そして裏面を確認する。 するとそこには先程までは記入されていなかった宝箱の在処を示した地図が浮かび上がっていたのである。数秒後…それを自身の目で確認した二条は思わず笑い始める。 二条達也「あっははははッ(笑)何だ?そういう事か?この紙は炙り出しで地図が浮かび上がる仕組みだったのか?」二条は納得した様な顔でそう叫ぶと空を見上げる
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