バイト先はキラキラ

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 それから事務所で接客のビデオを見たり店内を案内してもらったりした。その後オバサンの後ろでレジの見学をした。 「いらっしゃいませ、こんにちは。ポイントカードはお持ちですか?」  オバサンは慣れた手付きで商品をスキャンしていく。すると突然レジから”ピッ”というアラート音が鳴った。 「こちらのお薬は確認の必要なお薬なんですよ。こちらをご利用なさるのはお客様ご本人でしょうか?」  オバサンはお客様から現在の症状や飲んでいる薬の有無を確認し、薬の注意事項を説明していた。 「ありがとうございます。どうぞお大事に」  会計を終えたお客様にペコリとお辞儀をした。その一連の動作に感動と尊敬をおぼえた。 「今みたいにアラートが鳴ったら登販(とうはん)を呼んで説明してもらってね」 「登販?」 「登録販売者(とうろくはんばいしゃ)の事よ。市販薬の販売の資格を持った人の事よ」  そんな資格があるなんて初めて聞いた。 「オバ……えっと」  私はオバサンの名札を見た。「小宮山(こみやま)」と書いてあった。そして名前の上に”登録販売者”とあった。 「小宮山さんが登録販売者さんなんですか?」 「私は最近取ったばっかりだからあんまり当てにしないでね。まだ勉強中なのよ。店長とか社員さんはみんなベテランだから、お客様から何か聞かれたら対応してもらってね」 「最近取ったって、え!?」  どう見ても50過ぎっぽい。
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