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ある夫婦のプロローグ
2人は、タイムリーパーだった。
彼の方は、死んでしまうと1998年に戻ってしまい、
彼女の方は、彼の死のタイミングで、
同じく1998年に戻っていた。
お互いそうとは気付いていなかったが。
彼は、運命を感じた彼女と結婚するために、
タイムリープを繰り返し、ついに結婚した。
「もう死にたくない。
タイムリープしたくない。
彼女と一生仲良く過ごしていくんだ」
彼女は、彼のお金と生命保険が目当てだった。
早く贅沢三昧したいから、早く彼に死んで欲しいと願っていた。
いや、願うだけでなく、自分で実行しようとしていた。
「だって、どうせタイムリープするから。
タイムリープしたら、またやり直せばいいし」
彼女は、彼が死んでしまうと自分もタイムリープすることに気がついていない。
死にたくない彼と
死んで欲しい彼女。
さて。
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