18 再出発

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「平たく言うと、生きていて良かったとか、生まれてきて良かったなどという気持ちを、感じることができたということです。あなた無しで、私はその境地に達することはなかった」 と彼は言った。 「だから、レイナ。あなたが、私に悪いと思うことは何もないのです。あなたは、私に謝るばかりでしたが、もう謝らないで。私だって、言えなかったことがあったし、私の悲しみは、あなたのせいではありません」 「でも…。私がよくなかったのは事実…。私がちゃんとあなたに話しておけば、あんな結果にならなかった…」  レイナがそう言って俯くので、サジュームが慰めるように背中をさすった。 「後悔のない人生はありません。今回は、お互いに辛過ぎた」 サジュームは、腕でレイナを包むように抱きしめた。サジュームは、その胸にレイナの頬の温もりを感じながら 「私たちにできることは、天に帰った小さな命の存在を、忘れないでいることではないでしょうか…」 と、言った。  
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