part 13

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マンションに戻ってすぐにシャワーで汗を流してから、組員が買って来たデリをいつものメンバーで囲むが、紗栄子は少し食べてふらっと居眠りをしそうになる。 俺が膝に乗せ横抱きにしても、皆がいるだとかの抵抗もせずに眠りに落ちていきそうだ。体温を確かめても正常。よほど疲れたあと、緊張の糸がプツッと切れたのか… 「寝ていいぞ」 俺がそう言った時にはスーッと深く紗栄子の体が俺に沈んできた。 「寝たな」 「一気に全ての機能停止って感じだね」 「生きた心地のしない緊張の中で頑張っておられたので」 舞生と福嶋が頷き合っている隣で 「私が表から戻らず裏へ行っていれば、白バンも伊坂も見つけられたんです。申し訳ありませんでした」 芦田が深々と頭を下げる。 「あれが最善で、無駄はひとつもないと俺はさっき紗栄子に言った。芦田がそれを否定するのか?」 「…っ…いえ。ありがとうございます、若」 「紗栄子もひとつも人のせいだと思ってねぇ。伊坂に向けた言葉でさえあれだ…自分は外側に置いてる。まだまだ一緒にをしてやらねぇとな…」 「その通りです、若。ですから姐さんをストップされたんですよね?」 「ん」 福嶋に応えると 「そうだよなぁ、紗栄ちゃんに姐さんはまだキツいよな」 空雅がソファーにもたれた。姐さんとは俺の母親。組長になれそうな強烈な姐さんだ。
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