ぼくだってできるよ

「あらあら、ミキちゃん。グリーンピース食べられるようになったのね」

　さいとうせんせいのこえがきこえた。

「うん、だって、おねえちゃんになったんだもん。すききらいしちゃ、いけないもん」

「そうねー。お姉さんになったもんねー」

　ミキちゃんは、おとうとができた。
　ミキちゃん、グリーンピースきらいじゃなくなったの？

「あらー、どうしたの、リュウくん。ニンジンは、やっぱりきらいかな？」

　たかぎせんせいが、ぼくのめをみてきた。

「ぼ、ぼくだって、たべられるよー！」

　ぼくはおさらにのったニンジンをフォークでさした。

「……」

　パクッ。
　……まず。でも、ぼくだって……。

　モグモグモグ。
　ゴクン。

「あらー、リュウくん、えらいじゃない。きらいだったニンジンをたべるなんて！」

　そういって、たかぎせんせいは、ぼくのあたまをなでてくれた。

　えっへん、ぼくだってたべられるんだから。……うえっ。