ショーの始まり

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「私の名前は?」 「……ジュリア・クラスフォード」 「そう。でもね、正式には、ジュリアス」 博士がどんどん男の姿になって行くのをエスは見続けた。 スタイルはほぼ変わらず、そのまま体と顔付きが男性的に変貌した。 「……そう。本当の僕は男だ。残念だったね、エス」 博士が実は男だったと分かりエスは動けない。 ジュリアスはエスの手首を握ると、そのままベッドに押し倒した。 「さあ、君は今は女だ。僕より非力」 それでもエスの身体能力は高いので、ヒョイと起き上がるとジュリアスから瞬時に離れた。 「流石に一筋縄では行かないか」 「……わざと東の軍にあの薬を流したな」 「そう。あの薬を作ったとされる研究機関から流させた」 エスと東の軍は、西に踊らされていたのだ。 「エス、君と手を組みたい。核兵器で大儲けをしないか?僕の頭脳と君の頭脳があれば無敵だ」
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