07: 海誓山盟明和暗(不変の誓い)

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 ――となると、やはり目の前にいる翳白暗(イーバイアン)閑白(シャンバイ)が作り出した偽物だろう。 「黒明(ヘイミン)! そいつもきっと、さっきの人たちと同じただの偽物だ!」  煬鳳(ヤンフォン)はすぐさま動けぬ翳黒明(イーヘイミン)に向かって叫ぶ。それでも大切な弟と同じ姿では、彼は躊躇うだろうが。 「偽物とは人聞きが悪い。こいつは確かに空っぽの人形だが正真正銘、こいつが殺した双子の弟さ。もっとも、損傷も激しかったんで止むを得ず手心を加えなければならなくなってな……血は根に与え、搾りカスは肥料にして新たに仙果の身体を作り出してやったんだよ!」  閑白(シャンバイ)の言葉が信じられず、煬鳳(ヤンフォン)は言い返す。 「そんな、馬鹿な! だって……!」  翳冥宮(えいめいきゅう)の人々は、翳黒明(イーヘイミン)が一人一人灰に還したと彼が言っていた。翳白暗(イーバイアン)も例外ではないはずだ。  口の端をあげて閑白(シャンバイ)煬鳳(ヤンフォン)を見た。 「あろうことか、こいつは、自分の弟だけは他の奴らと同じように灰にすることができず、結局体を残しちまったのさ! 笑っちまうよな! これ幸いと手間暇かけて元の状態に近づけたというのに……魂魄は戻せず、他人の魂魄を入れることもできない! クソッ! いちいち糸を引いてやらないと何もできない、ただのゴミだ!」  翳黒明(イーヘイミン)の目が赤く輝き、閑白(シャンバイ)へ斬りかかる。しかし表情の無い顔でするりと前に進み出た翳白暗(イーバイアン)によってそれは遮られてしまった。
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