07: 海誓山盟明和暗(不変の誓い)

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「お前ら、いい加減に……危ない!」  二人に向かって言いかけた煬鳳(ヤンフォン)は途中で叫ぶ。閑白(シャンバイ)翳白暗(イーバイアン)もろとも二人のことを刺し殺すつもりなのだ。閑白(シャンバイ)の掌中にある匕首が剣に姿を変え、背後から二人に襲い掛かる。 「いってぇ! ぐえっ」  床に転がったのは彩藍方(ツァイランファン)翳白暗(イーバイアン)だった。彩藍方(ツァイランファン)翳白暗(イーバイアン)の下敷きになり、潰れた蛙のようなうめき声をあげる。彼の上にいる翳白暗(イーバイアン)のほうは、虚空を見つめたまま何の反応も示さない。 「自分が殺したくせに、今度は弟を守ろうというのか? 健気なことだな」  彼らを突き飛ばしたのは翳黒明(イーヘイミン)だ。二人を庇うように立つその胸には、閑白(シャンバイ)の剣が貫通し、背中から切っ先が見えている。それでもまだ幸いなのは、急所から幾分かずれていることだろう。 「師兄!」  彩藍方(ツァイランファン)が真っ青な顔で叫ぶ。血を吐いた翳黒明(イーヘイミン)翳白暗(イーバイアン)の上に覆いかぶさるように崩れ落ち、小さく苦しそうな声をあげた。 「もう立ち上がることすらできないだろう!」  閑白(シャンバイ)が剣を振りかぶった瞬間、煬鳳(ヤンフォン)は無我夢中で 閑白(シャンバイ)に体当たりを喰らわせる。予想だにしなかった方向から衝撃が来て閑白(シャンバイ)は剣を取り落とし膝をつく。 「このっ!」
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