07: 海誓山盟明和暗(不変の誓い)

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 近づく気配に気づき、ち振り返る翳黒明(イーヘイミン)の視線が固まり、驚きで瞳が見開かれる。 「白暗(バイアン)……?」  驚く翳黒明(イーヘイミン)の元へ滑るように近づいた翳白暗(イーバイアン)は、背後から彼をそっと抱きしめた。  白と黒、二つの炎が絡み合い、渦を巻くように逆極陣は激しく(めぐ)る。恐らく、翳白暗(イーバイアン)が己の霊力を翳黒明(イーヘイミン)へと流したのだろう。同じ翳冥宮(えいめいきゅう)の力を持つもの、しかも双子ともなれば互いの霊力を融通することは造作もないはず。 『ばかなあ……っ……!?』  爆発の中で微かに聞こえた閑白(シャンバイ)の断末魔はすぐさま次の爆発でかき消される。容赦なくそして煬鳳(ヤンフォン)たちも衝撃で吹き飛ばされた。 「あ、いってえ……」  凰黎(ホワンリィ)にしがみ付いたまま地面に転がった煬鳳(ヤンフォン)は、痛みをこらえて体を起こす。それでも咄嗟に凰黎(ホワンリィ)が庇ってくれたので、傷もなくまだマシなほうだ。 「凰黎(ホワンリィ)!?」  慌てて凰黎(ホワンリィ)の怪我を確認しようとすると「大丈夫」と凰黎(ホワンリィ)は言う。 「叩きつけられる前に防御壁を展開させました。多少の衝撃による痛みはありますが他は問題ないでしょう。小黄(シャオホワン)や兄上たちも無事のようですね」
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