07: 海誓山盟明和暗(不変の誓い)

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 そう言って凰黎(ホワンリィ)の指し示した先には、凰神偉(ホワンシェンウェイ)鸞快子(らんかいし)の二人が小黄(シャオホワン)を守るように立っている。小黄(シャオホワン)は鉄鋼力士にしっかりと抱きかかえられ、怯えた様子で目を瞑ってはいるが、見たところ怪我はなさそうだ。 「そうだ、黒明(ヘイミン)は……?」  一番損傷の激しい場所に目を凝らせば、瓦礫の中に屈みこむ翳黒明(イーヘイミン)翳白暗(イーバイアン)がいる。彼らが一番爆発に近かったはずだったが、無傷であることもまた逆極陣のお陰なのだろうか。  立ち上がろうとしてよろけた翳黒明(イーヘイミン)の腕を優しく支えた翳白暗(イーバイアン)は、穏やかな表情で翳黒明(イーヘイミン)の瞳を見つめている。彼の口元には微かに微笑みが浮かび、その瞳には意思の光が宿っているように思えた。 「白暗(バイアン)……」  弱弱しい声で語り掛けたのは翳黒明(イーヘイミン)だ。 「済まなかった。ろくに確かめもせず、お前に当たり散らして傷つけてしまった。俺がもう少しお前のことを理解していたら……。謝って許されることじゃないのは分かっている。でも、俺は……」  どもりながらたどたどしく言葉を重ねる翳黒明(イーヘイミン)には涙が滲んでいる。それでも懸命に謝罪の言葉を紡ごうとすると、翳白暗(イーバイアン)の白い手が翳黒明(イーヘイミン)の頬に触れた。
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