07: 海誓山盟明和暗(不変の誓い)

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 閑白(シャンバイ)は黒炭となり、残った炭も砂のようにさらさらと崩れてゆく。完全に消え去るのも時間の問題だろう。 「俺、彩鉱門(さいこうもん)に戻らないと……」  押し寄せる疲労と安堵で誰ひとり口を開かなかったが、彩藍方(ツァイランファン)の一言でみな顔をあげた。  彩菫青(ツァイジンチン)が受けた傷は、既に凰神偉(ホワンシェンウェイ)によって応急処置がなされている。安静にさえすれば命に別状はないだろうが、さりとてこのまま放っておくわけにもいかないだろう。 「なら俺たちも……」  と言いかけた煬鳳(ヤンフォン)凰黎(ホワンリィ)が止めた。 「我々にはまだやらねばならないことも残っています。貴方も私たちも多かれ少なかれ疲れているのですから、まずは一度体を休めた方が良いでしょう。それに、彼が彩鉱門(さいこうもん)に戻ったら師兄の怪我も、これまでの経緯も掌門(しょうもん)に説明せねばなりません。我々を出迎える余裕などないのですから、ここで見送りましょう」  煬鳳(ヤンフォン)は少しでも彩藍方(ツァイランファン)の力になりたかったのだが、凰黎(ホワンリィ)のいうことはもっともなことだ。いま彼は師兄が戻ってきて、それを父である掌門(しょうもん)に伝えたい。煬鳳(ヤンフォン)たちに構っている余裕はないのだ。 「そうだな……。凰黎(ホワンリィ)の言う通りだよ。……彩藍方(ツァイランファン)有り難うな。ここは俺たちに任せて、お前はいち早く行ったほうがいい」
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