07: 海誓山盟明和暗(不変の誓い)

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「どうやら閑白(シャンバイ)が儂の知らぬところでとんでもないことをしでかしておった。儂はそのことを詫びるためにこうして仙界(せんかい)から降りてきたのじゃ」  よくもまあ、いけしゃあしゃあと言うものだ。  少なくとも、煬鳳(ヤンフォン)が見る限り閑白(シャンバイ)は初めから最後まで自分一人の考えで動いていたようには思えない。仮に先ほどのことが彼の独断だったとしても、翳冥宮(えいめいきゅう)の一件は魔界(まかい)まで巻き込み相当入念に仕込まれたものだった。それを閑白(シャンバイ)の上に立つ蓬莱(ほうらい)が知らなかったとはとても信じることはできないだろう。 「そうでしたか……。蓬莱(ほうらい)様のお心遣いに感謝いたします。……ですが我々はこのあともまだやることも残っております。どうか我々のために時間を使わず、仙界(せんかい)へお戻りください」 「幼い頃から利発な子であったが。大きくなるといっちょ前に口を利くようになったものだのう。やはり人との繋がりというものは、やすやすと断ち切ることはできないものなのだな」  呆れたような蓬莱(ほうらい)の声。その言葉は年寄りの、ごく普通の何気ない言葉だったがどこか恐ろしさを感じさせた。 (怒って、いるのか……?)  閑白(シャンバイ)に対してなのか、それとも蓬莱(ほうらい)の言葉にすげなく返す凰黎(ホワンリィ)に対してなのか。  ――いや、違う。
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