08:五趣生死情侣们(恋人たち)

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「……無理やりあげるなら、煬鳳(ヤンフォン)が育ったのは黒炎山(こくえんざん)。俺が封じられていたのもまた黒炎山(こくえんざん)。そんなところか」  それだけでは足りないと思ったのか、凰黎(ホワンリィ)に続いて翳黒明(イーヘイミン)も答える。  他に一体なにがあるのだろうか?  みな互いの顔を見ながら誰かが答えるのを待っているが、やはり誰も答えることはない。 「つまり――共通点は概ね翳炎(えいえん)黒炎山(こくえんざん)、それに翳黒明(イーヘイミン)という存在に関わっていること。この三点というわけだな」  それは殆ど同じことを言っているだけなのでは?  拝陸天(バイルーティエン)を見つめるみなの視線が物語っている。 「いや、みなの言いたいことはよく分かる。しかし陛下……煬六郎(ヤンリウラン)殿の言うことも一理ある」  そう言ったのは鸞快子(らんかいし)だ。 「気づかないか? いまあげた全てのことはたった一つ――黒炎山(こくえんざん)に集約するということだ」 「黒炎山(こくえんざん)?」 「そうだ、煬鳳(ヤンフォン)。……なあ、小黄(シャオホワン)。先ほどの地震はどこで起きたのか君には分からないかな?」  鸞快子(らんかいし)に指名された小黄(シャオホワン)は「え、ええと……」と戸惑いの表情を見せる。 『鸞快子(らんかいし)。いまの小黄(シャオホワン)では多分答えられないと思うぞ』
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