08:五趣生死情侣们(恋人たち)

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「その通りだ。そして、もしも関係があるとしたら――黒炎山(こくえんざん)の活動に合わせて二人の翳炎(えいえん)の力が影響を受けているのではないか。つまり、黒炎山(こくえんざん)はいま、火山が活発化しているのではないかということだ」  凰黎(ホワンリィ)は振り返ると煬鳳(ヤンフォン)に問いかける。 「煬鳳(ヤンフォン)黒炎山(こくえんざん)に住んでいたのは、今この場所には貴方しかいません。……あの場所がもとは何という名前であったのか、思い出せませんか?」 「ええっ、ううん……そうは言っても子供だったからな……」  煬鳳(ヤンフォン)は必死で子供のころの記憶を手繰り寄せようと試みた。 (ええと……確か、鋼劍(こうけん)の村でそれっぽいのが書いてありそうな場所は……)  かつての村人たちの様子を一つ一つ思い返す。彼らは鍛冶を生業にしていたため、火山の熱を利用していたはずだ。 「ええと……なにかあったかな……。あっ! そういえば」 「思い出せましたか?」  煬鳳(ヤンフォン)の手を凰黎(ホワンリィ)が握っている。凰黎(ホワンリィ)煬鳳(ヤンフォン)に関わることだけに必死なのだ。 「えっと、まだ全然。でも、確か村の人たちがこの山は神様が眠っているからって言って、なにか祀っていたんだよ。……あれはなんだったかな……。長老はいつも欠かさずにそこでお祈りをしてたんだ。ええと……」  なにぶん煬鳳(ヤンフォン)が五つか六つのころなのだ。凰黎(ホワンリィ)ならともかくとして、当時の煬鳳(ヤンフォン)はまだ文字が読めなかったのだ。 『……火龍廟』
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