08:五趣生死情侣们(恋人たち)

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黒曜(ヘイヨウ)もやるじゃないか。小黄(シャオホワン)がちゃんと泣き止んだ)  さすが煬鳳(ヤンフォン)が子供のころから一緒に生活してきただけのことはある。     * * * 「見つけました!」  それから暫くたったころだ。みなが心を落ち着けるために凰黎(ホワンリィ)が淹れてくれた茶を飲んでいると、燐瑛珂(リンインクゥ)が駆け込んできた。普段の冷静な彼からは想像もつかないほど大急ぎで報せに来たらしい。 「急がせて悪かったな」 「いえ、ことがことですので……」  すかさず燐瑛珂(リンインクゥ)のことを凰神偉(ホワンシェンウェイ)がねぎらう。 「それで、どうだった?」  燐瑛珂(リンインクゥ)は「はい!」と姿勢を立て直すと筆をとる。 「黒炎山(こくえんざん)はかつて、『顱擡山(ろたいざん)』という名だったそうです」  鸞快子(らんかいし)の書き込んだ地図の、黒炎山(こくえんざん)の場所に燐瑛珂(リンインクゥ)は書き込んだ。  その様子を鸞快子(らんかいし)はじっと見つめている。 「『龍の(こうべ)(もた)げる山』……そうか、睡龍(すいりゅう)の頭は黒炎山(こくえんざん)にあったのか……」  鸞快子(らんかいし)から紡がれたその言葉。  よもや眠れる龍の頭がその場所にあるなど、誰も思いはしなかったのだ。
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