08:五趣生死情侣们(恋人たち)

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「落ち着きなさい。君にはやらなければならないことがあるのではないか? 何のために煬六郎(ヤンリウラン)殿が多忙の中を縫ってまで人界(にんかい)へやってきたと思っているのだ?」 「でも、藍方(ランファン)は俺の幼馴染みなんだ! 見捨てろっていうのか!?」 「……そうではない。彼だって彩鉱門(さいこうもん)の二公子だ。それに、噴火の折にも彩鉱門(さいこうもん)黒炎山(こくえんざん)で暮らしていた。彼らも黒炎山(こくえんざん)に異常を感じたらすぐに気づくはずだ」  鸞快子(らんかいし)の主張は正しい。拝陸天(バイルーティエン)魔界(まかい)で混乱の渦中にある国を建て直す役目を負っている。にもかかわらず……煬鳳(ヤンフォン)のためにこうしてできる限り早く煬鳳(ヤンフォン)の元へ来てくれたのだ。  しかも、本来は不可侵の睡龍(すいりゅう)魔界(まかい)の皇帝が来ることは、要らぬ軋轢を生みかねない。そんな中においても拝陸天(バイルーティエン)は甥である煬鳳(ヤンフォン)のため己の身分を隠してまで、恒凰宮(こうおうきゅう)を訪ねてきた。 「でも……」  しかし、煬鳳(ヤンフォン)はそれでも心配だった。なにせ地震の源は、かつて封印されし睡龍(すいりゅう)本体なのだ。しかも、地震の直後に大地は枯れ果て鉱山の人々は骨と皮だけの状態になって死んでしまった。睡龍(すいりゅう)――火龍の力はそれほどに強大なもの。  心配がないわけがない。 「(ヤン)殿」
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