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そんな煬鳳に告げたのは鸞快子だ。
鸞快子は稀飯の載った盆に目を向けると「冷めないうちに食べなさい」と促した。凰黎はすぐさま稀飯の器を取り上げると、煬鳳の傍に座る。
「君の溢れる霊力を、首の痣を通さずに黒曜に移すことには成功したが、黒炎山と連動して起こる体温の上昇については止めることができない。だから、この先もしも黒炎山の活動が活発になるとしたら、霊力の増減に関係なく、きみの体温は上昇する」
「はぁ!?」
凰黎に稀飯を食べさせて貰っていた煬鳳は、思わず食べた稀飯を吐き出しそうなほど驚いた。せっかく全てがうまく行った。そう思ったはずなのに、急にはしごを外された気分だったのだ。
「な、なんで!? 霊力は使えるようになったし、異常なほど体の熱があがることも無くなったんだろ!?」
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